「桐島、部活やめるってよ」(朝井リョウ)を読んだ
もう、11月末。年の瀬に差し掛かってますね。ん、年の瀬に差し掛かるって、表現として正しいのかな…。よく分からん。
今月から、wordに読んだ本を記録するようにしてます(自己満足)。もともと、読書メーターを使っていたんですが、機種変更の時にアカウントがよく分からなくなったり、開くのが面倒になったりしたので…。
と、今回は、積読の消化で、「桐島、部活やめるってよ」(朝井リョウ)を読みました。
タイトルからして、青春小説であることは分かってたんですが、あんまり、そういう本は読んでないつもりなので、一旦置いてました笑。
話の中で、直接的には、桐島君は出てこず、主に、桐島が部活をやめたことによる周囲の影響がストーリーの筋として書かれています。
それぞれの章で、部活をさぼりがちな野球部や、吹奏楽部の部長、映画部部員などが、それぞれの視点で、高校二年生という,いわゆる多感な頃の学生としての生活を送っている姿が書かれています。
一番気になったのは、高校という狭い世界で生きているからこその、カースト制が色濃く書かれていることです。自分が、正しいと思うことをそれぞれ持っているのにも関わらず、まるでそれが無意味かのように引かれる線。正しいはずはないのに、かといって、その輪を抜け出すわけにもいかない。
途中で、本を投げたくなるほど、心がむずむずして、だんだんいやな気持になっていったんですが、最後の方は、割といい形で、「ひかり」を残してくれたんだな、と、朝井リョウさんに対して思いました。
学生生活が様々な視点で、色濃く書かれているからこそ、その時期の学生が読むのはちょっときついんじゃないかな~なんて思ったり。
個人的には、映画部の子たちや、菊池の今後が気になりました。自分の芯をしっかりとつくっていってほしいと思いつつ、僕自身も、負けていられないなと思える作品でした。
では。